Vol.24(15年7月)

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第24回は『東塔』(とうとう)
水彩画の作品です。

堂内には過去世から現世へ送り出してくれる遣送(けんそう)仏、
薬師如来が安置されている三重塔は、
総高約16mと小さな塔です。
この塔が宝池(ほうち)に檜皮葺の三層屋根の
やさしい姿を映す景色は、心がやすらぎます。

『無彰庵だより』に三回も登場させた、
「小田原山法雲院浄瑠璃寺」の『九体阿弥陀堂』は
宝池を挟んで真西に建っています。
春と秋のお彼岸に、東の三重塔から上った太陽は
宝池をこえて西の阿弥陀堂に沈みます。
この浄土信仰を具現化した寺の境内で静かに筆を走らせていると、
時の経過を忘れさせてくれます。

 

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