Vol.13(14年8月)

第13回は『雨過ぎて』(あめすぎて) 水彩画の作品です。 丹後半島の東端にある伊根町は、湾に面して230軒あまりの 「舟屋」が建ち並ぶ風景で有名です。 舟屋は海際に建てられて、1階は船揚場、物置、作業場など、 2階は生活の場だそうです。 海と山…

Vol.12(14年7月)

第12回は『映夏』(えいか) 水彩画の作品です。 2013年11月の私にとって4回目となる作品は 「小田原山 浄瑠璃寺」の本堂「九体阿弥陀堂」描いた 『西堂』を紹介しました。 今回の『映夏』も同じ写生地です。 紅葉の「浄瑠璃寺」は素敵ですが、夏の…

Vol.11(14年6月)

第11回は『花菖蒲』(はなしょうぶ) 日本画の作品です。 「あやめ」「杜若」「花菖蒲」「しゃが」「いちはつ」 みんな「アヤメ科」の花たちです。 奈良の「春日大社 神苑 萬葉植物園」には約300種の 萬葉植物が植栽されています。 すべての花菖蒲の原…

Vol.10(14年5月)

第10回は『円堂』(えんどう) 水彩画の作品です。 奈良にはいくつかの「円堂」があります。 有名な法隆寺夢殿をはじめ、法隆寺西円堂、 興福寺北円堂、興福寺南円堂、五條・榮山寺円堂。 これらは平面が八角形の「八角円堂」です。 どのお堂も魅力的な形…

Vol.9(14年4月)

第9回は『春色』(はるいろ) 水彩画の作品です。 京都下鴨の京都府立植物園に 山城盆地の貴重な自然林が残された「なからぎの森」が、 池に囲まれてあります。 池には水鳥が飛来するので、この日も決定的な写真を撮ろうと 数名の野鳥写真愛好家が詰めてい…

Vol.8(14年3月)

第8回は『冬堂』(とうどう) 水彩画の作品です。 今年の冬は、特に寒さが厳しく感じられます。 冬のお寺の佇まいを描きたいと思い、 「靈山寺」に出かけたのは、立春の近い寒い日でした。 「登美山鼻高 靈山寺(とみやまびこう りょうせんじ)」 奈良の西…

Vol.7(14年2月)

第7回は『三彩』(さんさい) 水彩画の作品です。 水彩絵の具は私の好きな画材です。 いろいろな表現が、比較的簡単にできるのが魅力でしょうか。 画面に対象だけを強調して描いてみたいと思い、挑戦しました。 描きたかったのは、京焼の「三彩鶴首花瓶」で…

Vol.6(14年1月)

第6回は『薫華』(かおりばな) 日本画の作品です。 新しく清々しい朝、凛とした空気の中でかすかに薫る 蘭のかおりは良いものです。 「風」は絵になりますが、 「音」や「味」や「かおり」は難しいと思います。 特に「かおり」は対象が放つ薫りを観る人に…

Vol.5(13年12月)

第5回は『冠雪(かんせつ)』 日本画の作品です。 信州の北端に、神話の昔「天の岩戸」が飛来した姿の 「戸隠山」があります。 戸隠山の麓の戸隠神社は「天の岩戸開き」に功績のあった 神々をお祀りしているそうです。 戸隠山を中心に連なる「戸隠連峰」は…

Vol.4(13年11月)

第4回は『西堂(さいどう)』 水彩画の作品です。 『西堂』。正式には『九体阿弥陀堂』 京都と奈良の間、当尾の山間に静かに佇む 『小田原山 浄瑠璃寺』の本堂です。 『九体阿弥陀堂』の名前のとおり 堂内は九体の阿弥陀如来坐像が並んでいます。 平安時代…

Vol.3(13年10月)

第3回は『黄昏(たそがれ)』 今回は水彩画の作品です。 創作活動をするときに、「最初に題名があることが大切だ」と 聞いたことがあります。 作品で何を表現するかが創作なのでしょうか。 『黄昏』を表現したいと思い、以前にスケッチした道東の湿原を 材…

Vol.2(13年9月)

第2回は『偲華(しのびばな)』 今回も小さな麻紙ボードに日本画の絵の具を使いました。 秋のお彼岸(秋分)のころ、田んぼのあぜ道や土手に、 急に赤く燃え上がるように咲く「彼岸花」は「曼珠沙華」の 別名とも相まって、「彼岸」のことを思い起こします…

Vol.1(13年8月)

趣味で描いている作品を投稿して、 作品への思いをお伝えできればと思っています。 第1回は『薔薇』 小さな麻紙ボードに日本画の絵の具を使って、 一輪の開花したバラを画面の紅に溶け込ませてみました。 バラは棘があるせいか、少し人を寄せ付けない“凛”と…