Vol.15(14年10月)
第15回は『滝響』(そうきょう)
水彩画の作品です。
苗名滝(なえなたき)は、長野県と新潟県の境にあり、
「日本の滝百選」に選ばれています。
米どころの高田平野を流れる関川の上流にあるこの滝は
落差55mで、瀑布の轟が地震にたとえられて
「地震=なゐ」から「ないの滝」が「なえな滝」になったとか・・・
しぶきを上げ、こだます水音の迫力はまさに『滝の響き』
訪れた日は時雨模様で、滝の上は霞んでいました。
霧雨を集めるように崖を落ちる滝のすがたは、
気の遠くなる時を経て、水が作りだした柱状節理の玄武岩の
岩肌と調和して絵心を誘います。
「滝の音」にテーマを絞って、滝と岩壁を単色で描きました。
「音」「時」を表現するには、まだまだ時間が必要です。
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